大便移殖(糞便移殖)、と言っても、他人(ドナー・提供者)の便を、そのまま患者(レシピエント)さん対し移殖すると言うものではありません。

「千葉大学医学部附属病院」曰く・・・

健康な人の便と生理食塩水を混ぜ合わせ、フィルターにより「ろ過(食物繊維のカスなどを取り除く)」し液体状にする。

ろ過した液体を、内視鏡で患者さんの大腸に注入する、と言うものです。

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ちなみに・・・

この治療法の名称(呼び名)は、治療を行っている病院ごとに違ったりすることもありますが、治療方法自体はおおむね同じようなものです。

対象となる「病気」が異なる場合はありますけど・・・^^;

この治療法により、どんな病気にどんな効果が望めるのか?

こういった、他人の便から取り出した「正常な腸内細菌」を、腸の病気で苦しむ患者さんに移植することで、どんな病気に効果があるのでしょう?

下記で、この「治療法の名称・対象となる病名」、「治療を行っている病院(施設)」を、簡単ではありますがご説明申し上げます^^

千葉大学医学部附属病院

●糞便移殖療法

・潰瘍性大腸炎

原因がわからない難治性の大腸炎。

>>千葉大学医学部附属病院HP

滋賀医科大学医学部附属病院

●糞便移殖療法

・Clostridium difficle 関連腸炎・クローン病

 

●糞便中腸内細菌移植法

・同種造血幹細胞移植後移殖片対宿主病

>>滋賀医科大学医学部付属病院HP

順天堂大学医学部附属順天堂医院

●便移植療法・抗生剤併用便移植療法(AFM療法)

・感染性腸炎・炎症性腸疾患・クローン病

>>順天堂大学医学部付属順天堂医院HP

慶應義塾大学病院IBD(炎症性腸疾患)センター

●糞便微生物移殖

・潰瘍性大腸炎・腸管ベーチェット病・クロストリジウム・ディフィシル腸炎

>>慶應義塾大学病院IBDセンターHP

など。

上記の病院において、「便移植療法」を用いた「治療」「治験・臨床試験」などを行っています。

他にも、この手の治療法の呼び名はいろいろとありますが、どれも同様の治療法と受け取れます。

・便微生物移殖・腸内細菌療法など。

 

便移殖療法で気を付ける点は?

こういった「糞便移殖療法」を受けるに当たっての注意点は・・・

保険適用外であるということと、各々の病院に置いて実績はあるようですが、まだまだ「治験(臨床試験)」段階の治療法でもある、と言うことです。

また、糞便移殖療法の費用について言及されている病院はないようなので、詳しい治療費についてはここでは控えますが、おおよそ「数十万円~100万円」程度は掛かるのではないかと思われます。

 

糞便治療の今後・・・

薬を用いた治療と異なり、副作用の心配(リスク)が少ない治療法として、腸疾患だけでなく、腸内細菌を利用したダイエットなどへの期待も高まりますね。

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